冬雑記3 +サンプル
冬コミに参加するのでサンプルとして小説の一部を置いておきます
留守番少女 が終わった直後の加筆分です。エロはありません
(冊子では「留守番少女」に修正を加え、私の棲み家1として収録されています)
続かないと言ったのに続けることになりました。
それと、「TS-X」さんの所で作っている「アイドル入れ替わりものゲーム」が
先行体験版として無料頒布するそうで、当スペースに置かせてもらいました。
まだまだ改良されるそうですが、ひとまず感触だけでも確かめていただければと。
以前言ったようにこちらは基本的に明るいノリなので、体験版時点でのダークありません
留守番少女 が終わった直後の加筆分です。エロはありません
(冊子では「留守番少女」に修正を加え、私の棲み家1として収録されています)
続かないと言ったのに続けることになりました。
それと、「TS-X」さんの所で作っている「アイドル入れ替わりものゲーム」が
先行体験版として無料頒布するそうで、当スペースに置かせてもらいました。
まだまだ改良されるそうですが、ひとまず感触だけでも確かめていただければと。
以前言ったようにこちらは基本的に明るいノリなので、体験版時点でのダークありません
留守番少女アフター(私の棲み家1)
────気が付くと、あたりは真っ暗だった。
ひたすら暗闇だけが続く視界は、自分が本当に目を開けているのかすら疑わしくなる。奥行きも輪郭も闇に塗りつぶされ、どちらを向いているのかすらわからなかった。
「私……どうしたんだっけ」
たしか一人で留守番をしていて、くだらないオカルト番組を見ていたはず。
それからいきなり電話が鳴って……テレビが変なものを映した。
あれは、首吊り死体の足。作り物とは思えないクオリティとバラエティらしいテロップもナレーションも入らない静かな映像は、妙に私の心を惹き付けた。
そして────縄が切れて落ちてきた首吊り死体と、目が合った。
落ちくぼんだ男の目はとても虚ろで、深くて、暗かった。命というものがまったく感じられないのに、まだ生きることを諦めていないようなどす黒い執念を感じさせる瞳は、私の意識を強烈に吸い寄せた。
目が合ったのは一瞬のはずなのに、頭の中が全て覗きこまれたような不快感に襲われて。……そこから先が思い出せない。
「んっ……ふぅっ……!」
ふいに艶めいた女の子の声が聞こえ、私はすぐに振り向いた。
何もかもが黒一色に塗りつぶされた空間に、ほっかりと穴が開いたみたいな箇所を見つける。
真四角に切り取られた白い穴は、まるでテレビ画面のようだった。
私は走っているのか浮いているのかもわからない状態のまま、急いで白枠に向かった。
四角形の中には、私の家のリビングが映っている。ソファの上には「私」が寝ころんでいた。
(そっか。夢を見てるんだ、私)
それなら、早く起きなきゃ。
「……あ、れ?」
通り抜けられると勝手に確信していた手が四角い枠の前で止まり、私は間抜けな声を漏らす。
硬い何かが、指先の侵入を阻んでいた。カツ、カツと爪の先端がまるでガラスに当たっているような音を立てて、先に進ませてくれない。
軽く叩くと、壁の中の景色が少しだけたわんだ。スマホやテレビの液晶画面に触れたような歪み方だ。
……テレビ? 悪寒が走り、背後を振り返る。
上も下もない、どこまでも続く闇。ガラス越しに映る、私の家。……まさか、ここは。
「きゃうんッ、もう、イキたく、ない……のに! あはぁ!」
リビングの中から女の子の声が聞こえ、私はもう一度枠の中を見た。
ソファで寝ていると思っていた「私」が、もぞもぞと動いている。
小さな胸を撫でさすり、スパッツ越しに敏感な部分を弄り回して、よだれや涙を垂れ流してヨガっていた。
(嘘……私、オナニーして……!?)
これは夢だと思っていても、その衝撃は凄まじかった。
自分でしたこともあるし、彼氏とのセックスだって経験済みなのに、ソファに横たわって体をまさぐる「私」は、まるで初めて性の快楽を味わった時のように乱れ、狂おしいほど感じていた。
「なに……なんなの、だれ、あれ!」
激しく画面を叩き、恐怖と混乱に打ち負かされながら騒ぐ。状況は何も変わらない。
「私」はビクンビクンと膝を震わせて、イッた。それなのに、すぐ二回戦が始まる。
きっとソファのシーツは愛液でグチャグチャに濡れ、匂いも移ってしまったはず。パパたちが帰ってくるまで乾くかなと、私はそんなどうでもいいことを考えて現実逃避した、
……現実? これが? 自分の痴態を、この暗闇の中で見続ける今の状況が?
「だ……誰か、助けて……パパ、ママ……! やだああああ!!」
子供のように泣き叫ぶ私の声が聞こえたのか、「私」が頭を横にする。
肉欲に溺れた目が私を捉え、いやらしく歪んだ口元が熱い息を吐く。
それは、「こちら側」に閉じ込められた私をあざ笑う、優越感に満ちた表情だった。
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────気が付くと、あたりは真っ暗だった。
ひたすら暗闇だけが続く視界は、自分が本当に目を開けているのかすら疑わしくなる。奥行きも輪郭も闇に塗りつぶされ、どちらを向いているのかすらわからなかった。
「私……どうしたんだっけ」
たしか一人で留守番をしていて、くだらないオカルト番組を見ていたはず。
それからいきなり電話が鳴って……テレビが変なものを映した。
あれは、首吊り死体の足。作り物とは思えないクオリティとバラエティらしいテロップもナレーションも入らない静かな映像は、妙に私の心を惹き付けた。
そして────縄が切れて落ちてきた首吊り死体と、目が合った。
落ちくぼんだ男の目はとても虚ろで、深くて、暗かった。命というものがまったく感じられないのに、まだ生きることを諦めていないようなどす黒い執念を感じさせる瞳は、私の意識を強烈に吸い寄せた。
目が合ったのは一瞬のはずなのに、頭の中が全て覗きこまれたような不快感に襲われて。……そこから先が思い出せない。
「んっ……ふぅっ……!」
ふいに艶めいた女の子の声が聞こえ、私はすぐに振り向いた。
何もかもが黒一色に塗りつぶされた空間に、ほっかりと穴が開いたみたいな箇所を見つける。
真四角に切り取られた白い穴は、まるでテレビ画面のようだった。
私は走っているのか浮いているのかもわからない状態のまま、急いで白枠に向かった。
四角形の中には、私の家のリビングが映っている。ソファの上には「私」が寝ころんでいた。
(そっか。夢を見てるんだ、私)
それなら、早く起きなきゃ。
「……あ、れ?」
通り抜けられると勝手に確信していた手が四角い枠の前で止まり、私は間抜けな声を漏らす。
硬い何かが、指先の侵入を阻んでいた。カツ、カツと爪の先端がまるでガラスに当たっているような音を立てて、先に進ませてくれない。
軽く叩くと、壁の中の景色が少しだけたわんだ。スマホやテレビの液晶画面に触れたような歪み方だ。
……テレビ? 悪寒が走り、背後を振り返る。
上も下もない、どこまでも続く闇。ガラス越しに映る、私の家。……まさか、ここは。
「きゃうんッ、もう、イキたく、ない……のに! あはぁ!」
リビングの中から女の子の声が聞こえ、私はもう一度枠の中を見た。
ソファで寝ていると思っていた「私」が、もぞもぞと動いている。
小さな胸を撫でさすり、スパッツ越しに敏感な部分を弄り回して、よだれや涙を垂れ流してヨガっていた。
(嘘……私、オナニーして……!?)
これは夢だと思っていても、その衝撃は凄まじかった。
自分でしたこともあるし、彼氏とのセックスだって経験済みなのに、ソファに横たわって体をまさぐる「私」は、まるで初めて性の快楽を味わった時のように乱れ、狂おしいほど感じていた。
「なに……なんなの、だれ、あれ!」
激しく画面を叩き、恐怖と混乱に打ち負かされながら騒ぐ。状況は何も変わらない。
「私」はビクンビクンと膝を震わせて、イッた。それなのに、すぐ二回戦が始まる。
きっとソファのシーツは愛液でグチャグチャに濡れ、匂いも移ってしまったはず。パパたちが帰ってくるまで乾くかなと、私はそんなどうでもいいことを考えて現実逃避した、
……現実? これが? 自分の痴態を、この暗闇の中で見続ける今の状況が?
「だ……誰か、助けて……パパ、ママ……! やだああああ!!」
子供のように泣き叫ぶ私の声が聞こえたのか、「私」が頭を横にする。
肉欲に溺れた目が私を捉え、いやらしく歪んだ口元が熱い息を吐く。
それは、「こちら側」に閉じ込められた私をあざ笑う、優越感に満ちた表情だった。

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